フカヒレ豆知識
そもそもフカヒレってなに?
フカヒレは、サメの「ひれ」から作られる高級な食材です。胸ビレ、背ビレ、尾ビレ、腹ビレ、尻ビレなど、さまざまな部位から作られています。スープや煮込み料理によく利用されており、独特な食感と豊富なコラーゲンが特徴です。
高級食材になった理由
フカヒレに使用されるヒレ自体が希少であること、加工にさまざまな手間が必要なこと、
18世紀ごろの中国で大流行し、大事な客人をもてなす際の料理として広まったことなどが関係して、
高級食材として定着したと考えられています。
サメの町「気仙沼」について
日本国内のサメ水揚げ量の8割以上を誇る、サメの町「気仙沼」。
江戸時代からフカヒレやサメ肉の加工が行われており、現在もその伝統・知識・技術が引き継がれています。
フカヒレの加工には非常に多くの手間暇がかかる繊細な作業のため、長年加工技術が磨かれ続けてきた気仙沼で生産されるフカヒレは、多くの信頼を得ています。
サメの種類によるフカヒレの特長
- 吉切ザメ
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サメの中で一番水揚げ量が多く、最もよく使用されています。
フカヒレの中では一番一般的なサメです。味もちょうど毛鹿ザメと勝ザメ(アオザメ)の中間で、色んな料理にあわせられます。
- 毛鹿ザメ
- ゼラチン質が多く、トロッとした独特の食感を楽しむことができます。尾ビレ・背ビレは姿煮用、胸ビレ・背ビレがスープ用として用いるのが一般的です。
- 勝ザメ(アオザメ)
- ゼラチン質が少なく、繊維質が長く太いため、歯ごたえのある食感を楽しめます。他のサメに比べて希少性が高く、食べ応えもあるため、高級なフカヒレとして愛されています。
質の良いフカヒレの見分け方
繊維が太く、長いものが一般的には質のよいフカヒレとされています。とは言っても、使用する料理や求める食感に応じて、最適な太さ・長さは変わるため、あくまで目安のひとつでしかありません。
美味しい戻し方と
おすすめレシピ
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FLOW 01
柔らかくなるまで水(冬はぬるま湯)に浸ける
二時間くらいで柔らかくなりますが、一晩浸けることにより、戻り具合がさらによく仕上がります。
柔らかくなったら水洗いしてざるにあげてください。 -
FLOW 02
長ネギと根ショウガと共に煮る
鍋に水を半分ほど入れて沸騰させてください。長ネギを10cmくらい×2(緑のところでOK)と、根ショウガ1片を半分に切り包丁の下に置いてつぶし、①と共に鍋に入れ20~30分弱火で煮てください。
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FLOW 03
水洗い
②をざるにあげ、長ネギ・根ショウガを取り除き、二回ざぶざぶと水洗いしてください。戻したフカヒレは冷凍保存することが出来ますので、多めに戻して保存すると便利です。冷凍したフカヒレ は早めにご使用下さい。
おすすめレシピ
ふかひれスープ
材料(4人前)
- 戻したふかひれ※1
- 120g
- 鶏もも肉
- 60g
- 干しいたけ
- 2枚
- 干貝柱※2
- 1個分
- かに棒肉※2
- 2本分
- たけのこ
- 40g
- スープ※3
- 水4カップ
鶏がらスープの素 大さじ2
- 塩
- 少々
- こしょう
- 少々
- 紹興酒(日本酒でも可)
- 大さじ1
- オイスターソース
- 大さじ2
- 砂糖
- 1つまみ
- 根生姜
- 1かけら
- 片栗粉
- 適宜
※1 乾燥ふかひれは、戻すと3~5倍に戻りますので、120gは約1袋を戻した量です。
※2 干貝柱・かに棒肉は入れなくても美味しく召し上がれます。
※3 水と鶏がらスープの素を混ぜたものです。1カップ=200cc
作り方
- 鶏もも肉はせん切り、干しいたけは戻してせん切り、たけのこは4~5センチ長さのせん切り、干貝柱は戻してほぐす。干しいたけ、干貝柱の戻し汁はスープに入れるので取っておく。
- スープと戻し汁を沸かし鶏肉、戻したふかひれを入れ20分程弱火で煮込む。アクは取る。
- ②に しいたけ、貝柱、たけのこを加え、塩・コショウ・紹興酒・オイスターソースで味をつける。砂糖をひとつまみ入れて10分位弱火で煮込む。カニ棒肉を加えておく。
- 味が濃ければ水を足し調節した後、沸騰してから水(分量外)で溶いた片栗粉でとろみをつける。(味に臭みがある時は根生姜をすりおろし、おろし汁を2~3滴たらす。)
ふかひれうどん
材料(4人前)
- 戻したふかひれ
- 120g
- 玉うどん
- 60g
- めんつゆ※1
- 6カップ
- 日本酒
- 大さじ2
- 片栗粉
- 適宜
※1 めんつゆは、市販の物を規定量の水で薄めて下さい。1カップ=200cc
作り方
- 沸騰しためんつゆに、戻したふかひれ・酒を入れ20分ほど弱火で煮込む。(煮込むと味付けが濃くなる場合があるので、水を足して調節する。後で水溶き片栗粉をいれるので、少し濃いめに味付けしておくと良い。)
- ①に水(分量外)で溶いた片栗粉を入れてとろみをつける。
- 湯を沸かしておき、玉うどんを食べる直前に茹でて、湯切りして丼に入れる。
- ③に②をかける。(好みできざんだ長ネギを入れる。)
ふかひれラーメン
材料(2人前)
- 戻したふかひれ※1
- 120g
- ラーメン(生めん)
- 4玉
- 醤油ラーメンのつゆ
- 市販のもの2人分
- 水
- 市販のつゆの規定量
- 紹興酒※2
- 小さじ1
- 日本酒
- 小さじ1
- 根しょうが薄切り
- 2枚
※1 乾燥ふかひれ約20gを戻した量です。
※2 紹興酒は無ければ入れなくても良いです。
作り方
- 沸騰したラーメンのつゆに、戻したふかひれ・紹興酒・日本酒・根しょうがを入れ15分~20分ほど弱火で煮込む。(煮込むと味付けが濃くなる場合があるので、水を足して調節する。後で水溶き片栗粉をいれるので、少し濃いめに味付けしておくと良い。)
- ①から根しょうがを取り除き、水(分量外)で溶いた片栗粉を入れてとろみをつける。
- 湯を沸かしておき、ラーメンを食べる直前に茹でて、湯切りして丼に入れる。
- ③に②をかける。(好みできざんだ長ネギを入れる。)